バイナリーオプションにて、取引するタイミングとポイントを把握するために必要な知識がダウ理論です。
とはいえ、
そこで、ダウ理論の基本から使い方までに関して
- ダウ理論の基本原則
- バイナリーオプション取引でのダウ理論の使い方
などの解説をしています。
ダウ理論の理解がいまいちできていない方、バイナリーオプションでダウ理論を有効活用したい方、などの参考になるので、ぜひご一読ください。
バイナリーオプションをダウ理論で攻略!
バイナリーオプションをダウ理論で攻略する方法について解説していきます。
ダウ理論をご存じの方の中には、「ダウ理論って株で使うものでは?」と考えるかもしれません。
ダウ理論とは?
ダウ理論とは、19世紀後半に活躍した米国の金融ジャーナリスト、チャールズ・ダウによって提唱された、テクニカル分析に用いる理論です。
チャールズ・ダウの功績として
- ウォール・ストリート・ジャーナルを創刊
- 1896年にダウ・ジョーンズ工業株平均株価を同紙に掲載
- 自身の相場に関する執筆活動をベースとしてダウ理論を提唱
などがあります。
また、ダウ理論は現在でも相場分析方法としての確固たる地位を築いているという事実もあり、その事実が信頼の証となります。
ダウ理論の6つの原則とは?
ダウ理論の6つの原則とは相場分析をする上でのベースとなる原則です。
まずは、すべての原則をざっと確認していきましょう。
ダウ理論原則①:平均はすべての事象を織り込む
平均とは市場価格のことで、市場価格にはすべての事象が織り込まれています。
ダウ理論原則②:トレンドには3種類ある
トレンドには3種類あり、それぞれの期間は
- 短期トレンド:3週間未満
- 中期トレンド:3週間~3か月
- 長期トレンド:1年~数年間
と分類可能です。
長期トレンドは月足・週足などで確認できる、期間の長いトレンドです。
その長期トレンドの中で、中期トレンドである日足トレンドが形成されます。
さらに、中期トレンドの中で、短期トレンドである4時間足や1時間足などの短期トレンドが形成されます。
上の画像の黒ラインを長期トレンドとした場合、長期トレンドの上下動の波の中で赤ラインの中期トレンドが上下動を繰り返しながら波は形成されていくのです。
ダウ理論原則③:主要なトレンドは3つの段階から形成される
上の画像のように主要トレンドは3つの段階から形成されています。
- 第1段階の先行期
- 第2段階の追随期
- 第3段階の利食い期
ダウ理論原則④:平均は相互に確認される必要がある
相関関係のある指標が存在している場合に、双方で同じシグナルが確認されていなければトレンドとしてとらえることができないという原則です。
ダウ理論原則⑤:トレンドは出来高でも確認される必要がある
ダウ理論は株式市場における理論だったので、出来高を重視していました。
通常株が上昇を継続していくには、買い勢力が売り勢力を上回っていかなければなりません。
ですので、トレンドは出来高でも確認される必要があるのです。
ダウ理論原則⑥:トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する
ダウ理論においてトレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続するといわれています。
トレンドを認識するためにも、ダウ理論では高値と安値を利用しています。
- 上昇トレンド:高値安値を切り上げている状態
- 下降トレンド:高値安値を切り下げている状態
まず上昇トレンドから見ていきましょう。
上の画像で上昇トレンドの明確な転換シグナルが確認できるポイントは4の安値を抜けたところです。
その理由を解説していきます。
- 6までは高値安値を切り上げています。
- しかし、7で高値の切り上げができなくなり
- 8で安値の切り下げが起こりました。
これは明確な転換といえるでしょうか?
もう一度高値と安値の移り変わりを見てください。
- 3の高値を抜けた上昇の起点は4の安値からの上昇です。
- 4の安値を下回らなければ、上昇トレンドの安値の切り下がりは起こっていません。
- したがって、上昇トレンドは崩れていないことになります。
- 8の安値から5の高値を上抜けて行けば、再度高値と安値は切り上り上昇トレンドは継続されます。
ですから、8の時点では明確な転換シグナルとはなりません。
補足として下降トレンドからの転換までの動きも描いておきましたが、考え方は同様です。
以上、ダウ理論6つの原則を見てきました。
ある程度の経験者であってもダウ理論の6原則すべてを正確には理解していません。
ですから、初心者がすぐに理解することは難しいでしょう。
ダウ理論で為替相場をどう見抜けるのか?
ダウ理論で為替相場をどう見抜けるか
- 投資家心理
- 転換点の把握
という2つについて解説していきます。
投資家の心理が如実に現れる
値動きには投資家の心理が如実に表れます。
投資家の心理をダウ理論を使って把握していきましょう。
ダウ理論の
- 先行期
- 追随期
- 利食い期
のそれぞれで参加している投資家と投資家の心理状態も変化します。
先行期における投資家と心理状態
先行期では上昇を予測した目ざとい投資家が、一般投資家の見向きもしないような時期にゆっくりとポジションを構築していきます。
追随期における投資家と心理状態
追随期では目ざとい投資家の動きを察知した市場関係者が、その動きに追随していきます。
利食い期における投資家と心理状態
利食い期では買あおるような情報が多く見受けられ、一般投資家が乗り遅れては損をしてしまうという焦りの感情から相場に参加してきます。
したがって、待つことはせずにどんどん高値を買い進めます。
しかし、先行期や追随期で買っていた投資家は利食いに回るため、上昇は継続しません。
この流れを受けて新規で売ってくる投資家も参入してきます。
このように、値動きには投資家心理が如実にあらわれています。
トレンドの転換点を予測できる
ダウ理論の原則6を使うことで、相場の転換点を予測できます。
もう一度模式図をご覧ください。
高値を抜けた安値(4のポイント)を下抜けなければ、明確なトレンド転換とはならないとお伝えしました。
実際のチャートで確認していきましょう。
1から4までが安値の推移です。
- 3ではしっかりと2の安値を抜けることはなく、再度上昇して高値を抜ける。
- しかし、5から6で高値を切り下げる。
- 6の段階では安値も切り下がり、下降トレンドのようにも見える。
- しかし、4の安値を割っていないので再度高値を上抜けてくると、上昇トレンドは継続する。(青の矢印のような展開)
- ところが、7で明確に4の安値を割ってきたので勢いよく下落。
以上のように、4の安値ができた時点で明確なトレンド転換点は4の安値を割ったときと予測ができるのです。
バイナリーオプションをダウ理論を元にエントリーしてみた
バイナリーオプションをダウ理論を元にしてエントリーする方法を解説していきます。
ダウ理論の原則3にあったようにトレンドは長期中期短期に分類可能です。
どのトレンドを基準とするかによって順張りと逆張りの見方が変わります。
例えば
- 中期トレンドの押し目での買いは順張り
- 中期トレンドの押し目まで、短期トレンドでは下降トレンドが発生
- 中期トレンドの押し目で買うことは、短期トレンドの下降トレンドに対して逆張りをすることになる
というような関係が成り立ちます。
以上のような関係を踏まえて実際のチャートで確認していきましょう。
追随期でのエントリー(順張り)
追随期でのエントリー手順は
- 1時間足での押し目のポイント把握
- 押し目のポイントで5分足を使いタイミングを計る
以上の2つです。
1時間足での押し目のポイント把握
上の画像は1時間足です。
1時間足の押し目のポイントを把握するには
- 白四角で囲った部分
- 具体的なポイントは青丸付近
以上のように大まかにエントリーポイントを絞り込みます。
押し目のポイントで5分足を使いタイミングを計る
続いて押し目のポイントで5分足を使いタイミングを計ります。
上の画像は1時間足の白四角で囲ったポイントでの5分足の動きです。
ですので、5分足でも明確にトレンド転換したポイントでHightエントリーをした方が、より勝てるか可能性が高くなります。
もちろん1時間足の押し目である青丸のポイントでHightエントリーをすることも可能です。
しかし、青丸のポイントでは5分足の下降トレンドが継続しているので、さらに下げていく可能性もあります。
ダウ理論を知った後であれば、よりエントリー根拠の強くなる5分足で明確にトレンド転換したところからのHightエントリーの方がおすすめです。
利食い期でのエントリー(逆張り)
利食い期での逆張りポイントは
- 急騰後勢いが弱まったことを確認
- 高値を更新しないことを確認
- 5分足で明確なトレンド転換を確認
以上の3点を確認します。
急騰後勢いが弱まったことを確認
上のチャートの白四角で囲ったポイントでは、上昇の勢いが弱まっていることが確認できます。
青四角で囲ったポイントは、それまでの上昇と比べて鋭く上昇していることがわかります。
しかし、このような鋭い上昇を継続していくことは難しく、次の上昇では勢いが弱まります。
このように売りが発生しやすいポイントなので、2度目の上昇は勢いが弱くなっていることが確認できます。
高値を更新しないことを確認
青丸のポイントでは、高値を更新しないことを確認しなければなりません。
というのも、青丸のポイントで高値を更新してくると上昇トレンドが継続するからです。
1時間足の白四角のポイントを5分足チャートで確認していきましょう。
青丸のポイントは1時間足で見た前回高値のポイントです。
青丸のポイントでは
- 上髭が多く出ていること
- 陰線が出ていること
などから高値を更新しないことが確認できます。
5分足で明確なトレンド転換を確認
最後は5分足での明確なトレンド転換の確認を行います。
すでに
- 急騰後勢いが弱まったことを確認
- 高値を更新しないことを確認
以上のような逆張りする根拠が確認できています。
そのタイミングとして有効だと考えられるのが、5分足でトレンド転換する白丸のポイントです。
白丸を抜けてからエントリーすれば、方向性もはっきりしてきます。
実際にその後のチャートを見ても、Lowエントリーの絶好のタイミングだとわかります。
では、青丸のポイントのトレンド転換する前のタイミングではどうでしょう?
青丸のポイントでは
- 売りと買いの勢力が発生する
- したがって、もみ合う
- もみ合いでは方向性の予測が難しくなる
以上のようなことがいえるため、青丸のポイントはタイミングとしてはよいポイントではありません。
ですので、トレンドが転換するポイントである白丸を抜けるまで待つ方が賢明です。
ただ、1時間足で見てきたように、まだ1時間足での上昇トレンドが終了したわけではありません。
まとめ
ダウ理論6つの原則から、ダウ理論を使ったエントリー方法まで解説してきました。
ダウ理論は相場を分析する上で欠かせない知識ですが、その理解は難しいものではありません。
この機会にぜひ高値と安値の推移に注意を向けてみてください。
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